- わたしは、獣医さんでも、動物看護士さんでもありません。
- 調べたことや、やってきたことが正しいかはわかりません。
わたしの大事な家族【ラブラドール】は、12歳のとき
ある日突然てんかんになりました。
医療の専門知識もない。
でも、必死に、藁にも縋る想いで
ただ、大事な家族と一緒に、てんかんとたたかってきました。
わたしと同じように、てんかんで苦しんでいる方に、少しでも届いてくれたら…。
そんな想いでこの文章を書いています。
犬もてんかんになる
てんかんという病気を聞いたことがありますか?
てんかんは、あるとき突然脳の神経回路がショートしてしまい、発作が起きるという脳の病気です。
発作には個人差があって、
- 単にぼーっとしている様子だけの軽い発作から、
- 全身が痙攣して意識がなくなってしまう発作まで、
さまざまです。
てんかんは、発作を繰り返せば、繰り返すほど
脳に損傷を与えてしまう、という病気です。
てんかんになったとき、大切なことは、
いかに発作を抑えるか、発作の回数を減らすか、ということです。
わたしは、"てんかん"は人間の病気という勝手なイメージがありました。
でも悲しいことに、犬や猫もてんかんになってしまうのです。
てんかんは、薬で発作を抑えることができたとしても
今の医学では完全に治すことはできない病気だそうです。
ついさっきまでは普通だったのに、
元気に遊んでいたのに、
ごはんを食べていたのに
突然、てんかんの発作が起こります。
幸せな日常と、発作が起きたときの、
天国から地獄に突き落とされるかのようなギャップ。
てんかんと他の病気の一番の違いは、この差なのではないかと思います。
発作が落ち着けば、また少し
元気を取り戻せる可能性があるという反面、
いつどこで起きるかわからない発作の恐怖に常に追われる。
それが、この病気の恐ろしさでもあります。
どんな病気であっても、大事な家族が病気になるのは本当に辛いことです。
それに加え、てんかんは、見守る側のわたしたちに
かなりの精神的な負担を与えてきます。
てんかんになってしまった家族を支えること以外にも
自分たちがしっかりとしていられるよう、
精神的に強くいなければいけない、そんな病気だと感じます。
犬のてんかん。【先天性】のてんかんと【後天性】のてんかんがある
先天性のてんかん
先天性のてんかんは、遺伝だったり、生まれつきてんかんだったなどの原因で発症します。
ただ、たとえば
- 子犬の時から発症するとも限らず、
- 1歳や2歳になってから突然てんかんの症状がでることもある
そうです。
そして、
- なんと1回発作が起きたら、そのまま2度と起きないケースや、
- 1年に一度程度の発作といったように
症状はほんとうにそれぞれだ、といいます。
わたしの調べてきた印象だと、
先天性のてんかんの場合は、
わりと軽い発作が時々起こる程度のことが多いように思います。
もちろん個人差があるので、なんとも言えませんが。
後天性のてんかん
後天性のてんかんの場合は、長い間
全くてんかんの様子がなかったのに、突然発作が起こります。
後天性のてんかんは、必ずしもてんかんだけが原因で発症するわけではありません。
たとえば、体にできた腫瘍が原因となって、てんかんを誘発するというように、
ほかの何かの影響があって、
てんかんになってしまう、というケースも多いようです。
後天性のてんかんで、原因が体内にある腫瘍だった場合には、
その腫瘍の症状も大きく影響します。
先天性に比べると、
後天性のてんかんのほうが、発作の頻度や度合いが強いのではないかと
わたしは思っています。
犬のてんかんは薬で治るのか?
結論から書くと、てんかんの薬はあります。
ただ
- 6割のコは、薬とうまく付き合うことで、だいぶ抑えられる
- 残り4割のコは、合う薬がなくて四苦八苦する
と、先生に言われました。
実際、うちは残りの4割のほうでした。
てんかんで使われる薬は、抗てんかん薬と呼ばれるものです。
脳の興奮を抑えるものですから、容量が非常に重要になってきます。
薬を与えすぎてしまっては、意識をはっきりすることができない
薬が足りなければ、発作を抑えることができない
という難しい種類のお薬です。
抗てんかん薬の副作用
抗てんかん薬といっても、種類は一つではありません。
たくさんのお薬があって、合うものを探していきます。
ただ、興奮を抑える系統の薬なので、種類が異なっていても
副作用などはどれも似たようなものだなという印象です。
具体的には
- ぼーっとしている
- よく眠る
- ふらつく
- 突然倒れる。予測できない方向に転ぶ。
- わけがわからず、吠える、なく
といった副作用です。
てんかんの原因は、ざっくりいうと、脳が興奮しすぎることです。
その脳の興奮を抑える薬なので、抗てんかん薬を使うと、
- 少なからず、ぼんやりしたような
- ぼーっとしているような状態になる。
- そして、寝ている時間も増えるように。
明らかに神経を鈍らせている、そんな状態です。
うちの場合は、基本的に
薬はあまり効きませんでした。
それでも、少しでも発作が起きる可能性を減らすため
合わない薬をあげなければいけません。
なのに、副作用だけが際立ってしまうんです。
薬のせいで、立てない。まっすぐ歩けない。
予測できない方向に突然倒れる。
いちばん怖かったのが、転んで頭を打つことです。
普通なら、そんな転び方は絶対にしない。そういう転び方をします。
- 頭から前のめりに、転んだり
- 立っていたのに、いきなり真横にバタッと倒れたり。
このまま薬をあげ続けていていいのだろうか。
そう思わずにはいられないほど、薬の副作用というものを実感します。
でも、てんかんで大切なことは、いかに発作を抑えるか、ということ。
なるべく副作用の少ない薬を選んで
少しでも発作を減らせるように、
抗てんかん薬と、うまく付き合わなければいけないのです。
てんかんについて、書いた理由
わたしの大事な家族【ラブラドール】は12歳のとき、
ある日突然てんかんになりました。
"てんかん"は『人間の病気』という勝手なイメージがありました。
でも悲しいことに、犬や猫にもてんかんがあると知ったのです。
また、身近にてんかんという病気がなかったため
何となく"発作が起きる病気″くらいの認識しかありませんでした。
大事な大事な家族が、てんかんだとわかったときは
ほんとうに、絶望のひとことでした。
でも、それでもなんとか良くなる方法はないものかと
気力を振り絞って、ネットを読み漁りました。
今でこそ、犬のてんかんと検索すると多くの情報が出てきます。
しかし、わたしが本当に求めていた時期には
残念ながら今ほどの情報はなかったのです。
わたしは、獣医さんでも、動物看護士でもありません。
調べたことややってきたことが正しいかはわかりません。
でも、必死に、藁にも縋る想いで
ただ、大事な家族と一緒に、てんかんとたたかってきました。
昔よりも情報が増えたけれど、
わたしが辛く悩んだように
同じように苦しんでいる方に、少しでも届いてくれたら…。
そんな想いでこの文章を書いています。